引越しの季節ですね。引越しというと新しい住まいでの新たな生活に夢が膨らむものです。
しかし、生活が大きく変わるイベントでもあり、たくさんのことを短期間で決断しなくてはならないという精神的に非常に疲れるイベントでもあります。
とくに、新しい家探しというのはとても重要なものであるのは言うまでもないですが、あまり時間をかけていない人が多いように思います。
引越しに時間をかけられるかは引越しの事情にもよります。
しかし、転勤等で1〜2週間で遠い場所に行く方はまだしも、結婚や出産などで今より大きな部屋を近場で探しているという人でそこまで急を要していない方でも案外時間をかけていないんですよね。
少し足を伸ばせば自分で見て回れる近所であってもとりあえず不動産屋で内覧をしてすぐ決めちゃって後から文句を行っている人、周りにいませんか?
例えば「最寄駅が遠い(最初は大丈夫と思ったけど)」なんてよく聞きますよね。
せっかくの新居、できることなら後悔せずに快適な生活を送れるようにしたいものです。
今回は4回の引越し経験のある筆者が実際にやった物件探しの方法をご紹介したいと思います。
但し、今回紹介する方法は比較的近場(半日あれば電車や車で行って帰って来れるくらい)の引越しの場合にオススメの方法で、自分だけで下見をすることも提案しています。
転勤で時間がない方は難しいところがあると思いますが、使えるところは参考にしていただければと思います。
目次
物件探しの罠、下調べ無しは禁物
物件探しを始めるときにまず気をつけるべきことは、下調べをせずに不動産屋に行ってはならないということ。
下調べをしないというのは自分が新居に求める条件を整理しないということで、そんな状態で不動産屋に行くと
不動産屋のなすがままに物件の内覧を勧められ、3件くらい回れば大体気になる物件の姿が見えてくるものです。
そんなときに「今日契約しないと来週末残っているかわかりませんよ」なんて言われたら、新生活の青写真と面倒な物件探しの苦労から解放される期待から「もう決めてしまおう」なんてことはよくあるパターンです。
私も昔、物件探しをしているときに一刻も早く引越ししたかったときの不動産屋の「来週残っているか分からない」プッシュで妥協してしまった経験があります。
自分の中で条件が整理されていないときに迂闊に不動産屋に行くのはオススメしません。
地理感と相場を頭に叩き込んで不動産屋に行け
自分でしっかり下調べをしてから不動産屋に行くのをオススメします。
具体的に何をやればいいかというと…
不動産サイトで情報を仕入れ、Googleマップで候補物件リストを作る
物件探しにはすでに物件検索アプリを使って探している人もいると思います。
スーモやホームズなどがありますね。
ここで重要なのが、気になる物件は住所まで押さえるということ。
住所を押さえてGoogleマップに候補物件を全て登録して、自分だけの気になる物件リストを作るのです。
こうしておくと、最寄駅からの距離感や近くのお店などの情報が視覚的に分かりやすくなります。
例えば、こんな感じです。
自分の気になる町がとても立体的に浮かび上がってきます。
候補物件の最寄駅周辺にある不動産屋に行く
候補物件リストを作ると、新生活への淡い期待から臨場感を持って想像できるようになった後に初めて不動産屋に行って内覧しましょう。
そして、行くべき不動産屋は候補物件の最寄駅にある不動産屋。
不動産屋はやっぱりその土地のことに詳しいです。
私自身の体験として、ミナミの某不動産屋に淀川以西の物件を紹介してもらったことがあるのですが、これが不動産屋も候補物件にもその地域情報にも詳しくなくて全然頼りにならなかったことがあります。
不動産屋にテリトリー外の物件を紹介させるというのは酷な話でお互いメリットがないためやめておきましょう。
もし候補物件の最寄駅が一つに絞れていなくて複数あるなら、複数行くことをオススメします。
駅が違うと町の作り、家の作りが全然違ってきます。
単身者が多い町であれば、駅前に居酒屋や牛丼屋が多いです。
家の作りも土地が狭くて建物間のスペースも狭かったりします。
ベランダ出ると隣のマンションのリビングが丸見えといったレベルで洗濯物を干すときとかに気まずくなること間違いないくらい生活スペースが近過ぎたりします。
一方、ファミリー層が多いと駅前は大手チェーンのファストフード店やカフェ、学習塾が多く居酒屋少し奥まった所にあったりします。
家の構造も3〜4人が住むことを想定して建てられている物件も多く、生活スペースも余裕があるものです。
不動産屋だけでなく、自分で歩いて回ろう
不動産屋の内覧とは別に自分で候補物件周辺を歩くことも強くオススメします。
というのも…
自分が好きになれる(住める)場所かを肌で感じる
駅からの距離や部屋の大きさ、家賃などの物件のスペックとは別に重要なのが自分が住んでいて心地よい環境にあるかということ。
例えば、物件の近くに大きな公園がある場合、日中は公園を散歩したり遊んでいる子どもたちがベランダから見えて風光明媚だなと思って一見良さそうですが、木々が生い茂っている場所があると夜は暗く死角となり怖いものです。
通勤などで毎日ここを歩けるかというのも自分の体感で知っておいたほうがいいものです。
私自身、男の私でも夜は鬱蒼としていて少し気になりましたし、とくに妻が気になってやめた物件というのもあります。
最寄駅への距離は数字上は同じでも体感は違う
最寄駅への距離は物件情報に記載されていますが、それも自分で確かめましょう。
物件情報に記載のものは、私の体感的には大体2〜3分程度短く記載されているものが相場です。歩くのが速い私が歩いてやっと記載の情報と同じくらいだったりするので注意が必要です。
あと、距離の体感は周辺環境でも変わってきます。
私だけかもしれませんが、例えば、駅への距離はほぼ同じ物件でも、スーパーやコンビニ、飲食店もたくさんあって車や自転車の通りが多い、信号が多い、狭い歩道を通る道が続く物件と、スーパーと飲食店が数件があって後はほとんど住宅街の中を通る車も自転車も少なく信号もない道を歩く物件を比べてみたら、後者のほうが近く感じました。
前者のように店がたくさんあると目に映る景色は変わる分飽きないかなと思っていたのですが、人や車が多い通りを歩く=注意力が必要なわけです。
たとえ無意識に歩いても、それなりに神経を使っていて疲れにつながっているはずです。
それも遠く感じる原因だと思っています。
スーパー、コンビニ、日常生活に必須なお店は押さえる
スーパー、コンビニなどの日常生活に必要なお店は必ず押さえておきましょう。
私のように共働きなら、外食できるお店やお弁当屋さんの近さ、数も把握しておいたほうが助かります。
毎日自炊は共働き夫婦には難しいものですから、遅くなりそうなときに、今日はあそこの弁当にしようと切り替えられるのは負担を軽くします。
病院なども確認しておくとなお良しですね。
候補物件リスト作成に使ったアプリ
ここまでご紹介した「実際に物件を見て回る」方法をやろうとした場合、内覧だけでなく自らの足を使うため「自分だけの候補物件リストを作る」でも住所・物件名を確実に把握しておく必要があります。
そのときにおすすめの方法というのが@nifty不動産
スーモやホームズなどの大手不動産サイトの情報を集約するアプリです。
つまりは「まとめのまとめ」なんですね。
これが良いのが、網羅的に情報を集められること。
物件の住所を押さえようと思っても、情報の記載方法も不動産サイトや登録店舗の仕方によってバラバラです。
スーモの物件情報だと物件名までは分からないが、ホームズには物件名まで載っているといったことがあります。
自分だけの候補物件リストを作成する際に非常に役立つアプリです。
@nifty不動産の最寄駅検索が使いやすい
このアプリの最大の特徴は、最寄駅検索。
こんなふうに駅路線図をもとに最寄駅を複数選択可能です。
これが実は他のアプリにはない特徴なんです。
最初から住みたい駅が決まっているというのは稀で、幾つか複数の候補があって選択肢を増やしたり絞ったりすると思います。
このように路線図のビジュアルで絞れるととても便利ですが、実はこの機能は他のアプリにありません。
路線図で絞れたほうが位置関係とかもしっかり頭に入りますから非常に使いやすいです。
アプリはiOS版とAndroid版どちらもあります。
ぜひこのアプリを使ってまずは自分だけの候補物件リストを作成してみることをオススメします。
準備万端で物件探しに臨んで、素敵な新居を見つけてください。