JR大阪駅の新しい待合せスポット?シャープの曲面ディスプレイ

シャープの曲面ディスプレイがJR大阪駅構内の一画に設置されました【※2016/09追記:実証実験終了のため撤去されています】

場所はJR大阪駅中央改札口の前の柱の前。

この曲面ディスプレイについて早速現場でチェックしてきました。

そのファーストインプレッションと広告スペースとしての課題を見ていきます。

曲面ディスプレイ、皆気付いている?

シャープのプレスリリースによると、60V型で試作機2台での実証実験のようで、

駅や空港などの交通機関や商業施設などの公共空間において、円柱(円筒形の柱)と調和した設置が可能となり、美観を保ちながら、より豊かな表現力を発揮できます。

といったことを目的に行っているとのこと。

今年(2016年)の3月7日〜設置開始されています。

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そのときの写真がこちら。曲面ディスプレイの隣に2人見えますが、曲面ディスプレイを正面から写真に収められています。しかし、この正面からの写真を撮るのには結構苦労して、正面には終始1人か2人が待合せで立っている状態がほとんどで数分待ってようやく撮影できたのがこちらの写真です。

それだけたくさんの人が曲面ディスプレイの前にいるので、設置早々「新待合せスポット」になっていると思いきや

曲面ディスプレイに関心を持っている人は皆無

な印象でした。

にも関わらず、曲面ディスプレイ前になぜ待合せ中の人がたくさん立っているかというと、それは単純に設置場所がJR大阪駅でも一番混雑する中央改札口の柱前だから。

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出典:シャープ ニュースリリース

改札から出てくる人から見えるように、柱の前に立って待合せしているんですね。

だから、曲面ディスプレイを目印にしているわけでもなく、特別関心があるわけでもなく皆さんスマホか改札口のほうしか見ていませんでした。

あの場で曲面ディスプレイに関心を持って見ている人は間違いなく筆者しかいませんでした。

もう少し高い所に設置がよかったんじゃないか問題

現場はたくさんの人が行き交う場所で、本当にたくさんの方が曲面ディスプレイ前にいましたが、ほとんどの人がこのディスプレイに気付いていないと思います。

曲面ディスプレイを使うことでこの場所を広告スペースとしての価値向上という目的も間違いなくあると思いますが、今のところそれには繋がっていないんじゃないかという気がします。

その原因の一つはずばり「設置の高さ」にあるでしょう。

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出典:シャープ ニュースリリース

 

設置する高さが低すぎるんです。

150cmくらいの高さで設置されているので、女性が立つだけでダダ被りです。周囲からディスプレイが全く見えなくなります。

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上記は少し離れたところから打点高めで(大きく上に手を挙げて)撮った写真ですが、分かりますでしょうか。右奥の柱前に曲面ディスプレイがありますが、ちょうど女性が一人正面に立っただけで隠れているのがわかるでしょうし、たくさんの通行人がいる中ではほとんど見えないのです。

柱と一体型で設置ができなかったのか問題

高さ以外にも目立っていないのには他にも理由があると思っています。それは

全然柱と一体化してない

ということ。

取って付けた感がハンパないんですよね。

実証実験だから仕方ないのかもしれませんが、この曲面ディスプレイの活用方法としてはもっといいやり方があるはず、と思って調べてみたら、ちょうど「Digital Signage Expo(DSE) 2015」というデジタルサイネージ展の映像を発見しました。

 

しかも、この映像で真っ先に紹介されていたのが正にシャープの曲面ディスプレイでした!

「SHARP WrarpAround LCD Display」として紹介されています。

どんな感じかというと

円柱一体型でインパクトあっていい感じ

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ちゃんとやればすごくいいものになりそうですね。

これであればきっと広告価値も上がりますよ。

一広告ウォッチャーとしては、新たな広告スペースの開発に期待しています。

早期の実用化が待ち遠しいですね。

 

中にはこんな巨大な曲面ディスプレイもありました(シャープではないです)。

 

デジタルサイネージとして使える55V型液晶、30万円弱するんですね。

55インチの液晶テレビは最安だと15万円くらいであるんですがね。