阪急梅田駅のリクナビNEXTとマイナビ広告に見る広告費用とターゲット市場の違い


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2016年2月下旬 阪急梅田駅 動く歩道 横「ロングセット60」

阪急梅田駅の動く歩道横の横一面の巨大広告スペース「ロングセット60」。

2016年2月、ロングセット60には妻夫木聡さんが出演するリクナビNEXTの広告が掲載されています。

阪急梅田駅から阪急百貨店うめだ本店の間の通路で毎日多くの人が通るスペースです。

↓2016年2月の広告はこちら↓

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本サイトをご覧の皆様にはおなじみの広告スペースですね。阪急梅田駅の中では広告掲載料の高いスペースです。

こちらのリクナビNEXTの広告をはじめ、マイナビの広告も阪急梅田駅には貼られています。3月という節目の時季が近づいているからなんでしょう。

今回はこのリクナビNEXTとマイナビの広告の掲載場所(広告掲載料)の違いを見ていきます。

妻夫木聡が出演するリクナビNEXTのCM「FUTURE BOOK」シリーズ

リクナビNEXTのCMを少し振り返ってみましょう。

このメガネの妻夫木聡さんが出演する新シリーズは「FUTURE BOOK」シリーズ。謎の男に扮した妻夫木聡さんが仕事の悩みを抱える男性に寄り添う話が3パターン放映されています。

https://www.youtube.com/watch?v=TohDpxieT2w

妻夫木聡さんがリクナビNEXTのCMに出演し始めたのは2015年7月

2015年7月放映の第1弾のCMは、「転職サイトは何を使う?」と普段では絶対に聞かれないシチュエーションでいきなり問われた妻夫木聡さんが困るというとてもシュールなCMでした。

https://www.youtube.com/watch?v=HkwrftY1SFU

今回はその第1弾に続く第2弾シリーズです。シュールさはなくなり少し心温まるようなテイストのCMになっていますね。

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内村光良が出演する新卒向けマイナビ広告

今度はマイナビの広告です。

内村光良さんが出演する「マイナビ2017 やれるもんなら、やってみようシリーズ」もテレビCMが放映されていますね。

https://www.youtube.com/watch?v=B9DD95Ycadk

https://www.youtube.com/watch?v=ufHa1DV2vkA

先程のリクナビNEXTと異なり、こちらは新卒向けのキャンペーンです。

企業エントリーが開始される2016年3月1日に向けて(人生の先輩である)内村光良さんが応援をするという内容になっています。

こちらの広告が現在「ルミポール阪急梅田」で貼られています(2016年2月下旬)。

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ルミポール阪急梅田といえば、阪急梅田駅の中で最も広告掲載料が高いスペースです。

1週間500万円のスペースです。

で、こちらのマイナビの広告はデジタルサイネージの「梅田ツインビジョン」で動画が放映されています(30〜50万円/週)。

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リクナビNEXTとマイナビの広告掲載場所に見る転職・新卒の市場ボリュームの違い

阪急梅田駅のスペース毎の広告掲載料

今回、阪急梅田駅のリクナビNEXTとマイナビ(新卒)の広告掲載場所を見てきましたが、その掲載料(もちろん推定です)をまとめるとこんな感じになります。

広告スペース 場所 価格(1週間当たり) 広告主
ロングセット60 梅田駅から阪急百貨店の間の「動く歩道」横 300万円 リクナビNEXT
ルミポール阪急梅田 梅田駅1階(紀伊國屋前)の4本の円柱広告 500万円 マイナビ
梅田ツインビジョン 梅田駅1階(紀伊國屋前)から地下1階への階段頭上 30〜50万円 マイナビ

※出典:阪急電鉄 交通広告のご案内

リクナビNEXTが合計300万円に対して、マイナビは合計550万円程度だと思われます。

新卒者数と転職者数の比較

マイナビのほうが広告(掲載場所)にお金をかけています。1年間の新卒大学生よりも、転職者のほうが数的には多いはずで

マイナビのほうが広告費を使っているのは意外な感じがしませんか?

この点を新卒市場と転職市場の大きさから考えてみます。

リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査」によると、2016年3月卒業する大学生・大学院生(民間企業就職希望者数)は41万人となっています。単純に考えて、これだけの規模の人が必ず就職活動を行うわけです。しかも、新卒なので

41万人が一斉に就活するわけです。

対して、リクナビNEXTが対象とする転職市場については、総務省の統計によれば、

 

出典:日本の人事部より(統計データの出所:総務省「労働力調査(2012年7月31日発表)」)

 

・現在就業中だが転職希望で実際に求職活動中の人:約255万人

・失業者:290万人

の合計545万人が仕事を探しています。さらに、実際に「活動はしていないが転職を考えている人」まで対象を広げると大体900万人もの潜在市場があると言われています。

その中で実際にどれだけの人が転職を行ったかというと、少しデータは古いですが年間250〜300万人くらいです。

 

各々の市場規模を見ると、新卒は「41万人」、転職は「年間250〜300万人」となります。

今回の広告がタイミング的にどうなのかを考えるのに、各々の数字を時間軸でも考えてみます。

新卒の就活期間と広告タイミング

新卒の就職活動は大体9月までに終えようとするのが一般的です。2月を起点に考えると2〜9月の間の「8ヵ月間」が就職活動期間と考えることができます。

しかし、新卒の特徴的な「一括採用」という風潮を考えると、2月の今のタイミングというのは、スタートダッシュという意味合いが強いです。3月1日の企業エントリー開始前の時期に41万人の新卒大学生に向けて行う広告というのは非常に重要度が高いはずです。

転職者数の月間推移から見る広告タイミング

一方、転職の場合を考えてみると、4月や9月という期の変わり目やボーナス時期(6月、12月)に転職する人が比較的多いと思いますが、実際に転職活動を行っている人の数で見ると、月ごとの変動はそこまで多くありません。

出典:日本の人事部より(統計データの出所:総務省「労働力調査(2012年7月31日発表)」)

出典:日本の人事部より(統計データの出所:総務省「労働力調査(2012年7月31日発表)」)

 

2012年のデータで毎月220〜290万人が転職活動を行っています。1月、2月、3月が280〜290万人と比較的多いですが、(データが見つからないですが)成約率もこのように月ごとの変動が大きくないと思うので、単純に12ヵ月で割ると「月間20〜25万人」の方が転職を行っていると考えることができます。

まとめ

阪急梅田駅での広告費を振り返ると、新卒を対象とするマイナビは合計550万円、転職を対象とするリクナビNEXTは合計300万円でした。

両社の市場規模と広告の時期的な重要度という2つの観点を加味して考えると、新卒大学生41万人のスタートダッシュ用の広告550万円、定常的に月間20〜25万人の転職に向けた広告300万円ということになります。

こう見ると、年間の規模としては転職市場よりも小さいはずの新卒市場の2月にこれだけの広告費が使われることは納得がいきます。

補足:マイナビ広告は地下鉄御堂筋線梅田駅にもありました

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